フライフロータントを、専用品以外で代用できないかと考えたことはありませんか。
私が実際に使っているのは、自転車用のフッ素グリス「AZ BGR-001」です。エルクヘアカディスやパラシュートフライ、CDCを使ったフライなどに塗り、撥水力と持続力を感じています。
ただし、本来はフライフィッシング用の製品ではありません。代用を考える際には、使用感だけでなく環境への影響にも目を向けることが大切です。
この記事では、BGR-001の使用感や塗り方、専用フロータントとの使い分けを紹介します。後半では、代用品を選ぶ前に知っておきたい環境面の懸念や、確認できていない点も整理しました。
AZ BGR-001をフライフロータントとして使った感想
ここからは、私自身がBGR-001を使った経験です。メーカーが案内する本来の用途とは異なる使い方であることを踏まえて読んでください。
エルクヘアカディスやCDCなどに使用
私が使ったのは、エルクヘアカディス、パラシュートフライ、CDCカディス、CDCダン、ミッジなど。自分が使うドライフライでは、幅広く使用してきました。
使用感として気に入っているのは、撥水力と持続力です。塗った部分が濡れにくく、よく浮くと感じています。
ただし、浮力が続く時間を測ったり、ほかの製品と同じ条件で比較したりした結果ではありません。あくまで私の実釣での感想として紹介します。
少量を浮かせたい部分に塗る
私の使い方は、浮かせたい部分に少量を塗る方法です。
フライ全体へ一律に塗るのではなく、狙う浮き方に合わせて塗る場所を変えています。例えば、ボディーを沈めたいときは、パラシュートフライのポストだけに塗る使い方も可能です。
これはフライの浮き方を調整するための使い方であり、少量なら環境への影響がないという意味ではありません。
魚が釣れた後や濡れたときは再処理する
魚のぬめりが付いたり、フライが濡れたりした場合は、一度洗って水分を取り、BGR-001を塗り直しています。
併用しているのは、リキッド系のフロータントとドライシェイクです。
釣れた後などは、洗ったフライにリキッド系を使って浮力を戻してから、BGR-001を重ねることもあります。そのように処理すると、撥水力が高まると感じています。
なお、リキッド系は製品によって使い方が異なるため、それぞれの使用方法を確認してください。
少し浮力が落ちたときはドライシェイクを併用
釣りの途中で「少し浮力が落ちたな」と思ったときには、ドライシェイクを使っています。
私の場合、BGR-001だけですべての処理を済ませる使い方ではありません。フライの状態に応じて、リキッド系やドライシェイクも併用する形です。
専用品を含めて選びたい方は、フライフロータントのおすすめと種類別の使い分けも参考にしてください。
元の容器は使いづらく、蓋を落としやすい
使っていて困るのは、元の容器の扱いづらさです。特に蓋を落としやすい点は気になっています。
撥水力だけでなく、釣り場で取り出して塗り、片付けるまでの扱いやすさも大切なポイントです。
容器については、AZ BGR-001におすすめのフロータント容器で詳しく紹介しています。
ドライシェイクスプレーの代用にもなる?
BGR-001は、私がドライフライの撥水処理に使っている代用品です。ただし、ドライシェイクスプレーと同じ使い方や仕上がりになると確認したわけではありません。
「フライを浮かせたい」という目的が共通していても、塗る製品と吹き付ける製品では扱い方が異なります。
また、この記事で私が併用していると紹介した「ドライシェイク」と、「ドライシェイクスプレー」は区別が必要です。ドライシェイクを使った経験を、そのままスプレー製品の代用評価には置き換えられません。
ドライシェイクスプレーの代用品を探している方に対して、現時点で「BGR-001で同じように代用できる」とは言い切れないのが正直なところです。
一般のシリコーンスプレーについても、撥水性があるという理由だけで代用を勧めることはできません。個別の製品の成分や用途、フライの素材への適合を確認する必要があります。
100均の防水スプレーやガラコは代用できる?
安く手に入る防水用品を、フロータントの代わりに使いたくなる方もいると思います。
ただ、私はこの記事で100均の防水スプレーやガラコを実際に試した結果は紹介できません。BGR-001の使用経験とは分けて考える必要があります。
「100均の防水スプレー」「ガラコ」という呼び方だけでは、対象の製品や成分、使用方法を特定できない点にも注意してください。
水をはじく製品であっても、フライへの使用や水辺での使用に適しているとは限りません。価格だけを理由に、代用品として勧めることは避けたいところです。
なお、100均の商品を「中身の代用」として探すことと、「持ち運ぶための容器」として探すことは別の話です。容器を探している方は、BGR-001の容器を紹介した記事をご覧ください。
フライフロータントって代用品でもいい?環境への影響について
ここまでBGR-001の使用感や、ほかの製品で代用する際の注意点を紹介しました。最後に、浮きやすさや使い勝手とは別に考えておきたいのが、環境への影響です。
AZ BGR-001は、自転車のベアリングやワイヤーなどの潤滑に使うフッ素グリス。メーカーがフライフィッシング用として販売している製品ではありません。メーカーの商品情報
フッ素系の成分については、環境中に残りやすいことなどを心配する声があります。環境省も、有機フッ素化合物(PFAS)のうち、PFOS・PFOAなどについて環境残留性や健康影響への懸念を取り上げています。環境省のPFASに関する情報
ただし、「フッ素グリス」という表示だけで、BGR-001にPFOS・PFOAが含まれていると判断することはできません。一方、今回確認したメーカーの商品ページには、フライに塗って水辺で使う場合の環境影響を判断できる情報は見当たりませんでした。
私自身はBGR-001の撥水力や持続力を感じています。ただ、それは使用感についての経験であり、環境への安全性を確かめたものではない点には注意が必要です。
「少量だから問題ない」「専用フロータントにもフッ素系の製品があるから大丈夫」とは言い切れません。この記事では、実際に使った感想と、確認できていない点の両方をお伝えしています。
代用品の使用に不安がある場合は、無理に代用する必要はありません。専用品を選ぶ際にも、メーカーが公開している成分や環境配慮の説明を確認してください。
まとめ|使用感と注意点の両方を踏まえて選ぼう
AZ BGR-001は、私がドライフライに使い、撥水力や持続力を感じている製品です。浮かせたい部分に少量を塗れる一方、元の容器には扱いづらさも感じています。
魚が釣れた後や浮力が落ちたときには、リキッド系やドライシェイクも併用するのが私の使い方です。
ただし、よく浮くという使用感だけで、代用品として無条件に勧めることはできません。本来の用途や環境面で確認できていない点も踏まえて、使用を考えることが大切です。
専用フロータントも含めて比較したい方は、フライフロータントのおすすめと使い分けを参考にしてください。


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